○潮来市ストレスチェック実施規程
平成28年12月19日
訓令第16号
(趣旨)
第1条 この訓令は,潮来市職員(以下「職員」という。)に対し,労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)第66条の10の規定に基づくストレスチェック制度(以下「ストレスチェック」という。)を実施するに当たり,法及び労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)に定めるもののほか,必要な事項を定めるものとする。
(制度の目的等)
第2条 ストレスチェックは,職員自身のストレスへの気付き及びその対処の支援並びに職場環境の改善を通じて,メンタルヘルス不調となることを未然に防止する一次予防を目的としており,メンタルヘルス不調者の発見を一義的な目的とはしない。
2 職員がストレスチェックの結果を市に提供することに同意した場合及び面接指導を申し出た場合において潮来市(以下「市」という。)が入手した情報は,当該職員の健康管理の目的のために使用し,それ以外の目的に利用しない。
(対象者)
第3条 ストレスチェックは,次に掲げる職員を対象に実施する。
(1) 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職に属する職員(定年前再任用短時間勤務職員,任期付職員及び他の執行機関等へ出向等をしている職員を含む。)
(2) 次に掲げる職員のうち,任期が6月以上であって,1週間当たりの勤務時間が常勤職員の1週間当たりの勤務時間の4分の3以上である職員
ア 地方公務員法第22条の2第1項に規定する会計年度任用職員
イ 地方公務員法第22条の3第4項又は地方公務員の育児休業等に関する法律(平成3年法律第110号)第6条第1項第2号の規定により臨時的に任用する職員
2 ストレスチェック実施期間に休職していた職員のうち,休職期間が1月以上の職員については,ストレスチェックの対象外とする。
(令2訓令2・令5訓令10・一部改正)
(ストレスチェック担当部署)
第4条 ストレスチェックの実務を担当する部署は,人事主管課とする。
(ストレスチェックの実施者)
第5条 ストレスチェックの実施者(以下「実施者」という。)は,潮来市職員安全衛生管理規則(昭和63年規則第5号)第7条により設置された産業医(以下「産業医」という。)とする。ただし,特別の事情がある場合においては,法第66条の10第1項の規定に基づく医師等のうち,市が特に指定する者を実施者又は共同実施者とすることができる。
(ストレスチェックの実施事務従事者)
第6条 実施事務従事者は,人事主管課の事務担当職員とする。ただし,人事主管課の事務担当職員であっても,職員の人事に関して権限を有する者は,これらのストレスチェックに関する個人情報を取り扱う業務に従事しない。
(面接指導の実施者)
第7条 法第66条の10第3項の規定に基づく医師による面接指導(以下「面接指導」という。)は,産業医が実施する。ただし,特別の事情がある場合においては,他の医師に委託して実施することができる。
(実施時期)
第8条 ストレスチェックは,1年以内ごとに1回実施する。
(受検の方法等)
第9条 職員は,専門医療機関に通院中などの特別な事情がない限り,市が設定した期間中にストレスチェックを受けるよう努めなければならない。
2 ストレスチェックは,職員の健康管理を適切に行い,メンタルヘルス不調を予防する目的で行うものであることから,ストレスチェックにおいて,職員は自身のストレスの状況を率直に回答すること。
3 実施事務従事者は,なるべく全ての職員がストレスチェックを受けるよう,所属長を通じてストレスチェック制度の周知及び受検の勧奨を行う。
(調査票及び方法)
第10条 ストレスチェックは,職業性ストレス簡易調査票を用いて実施する。
2 ストレスチェックは,実施者が指定する媒体で行う。
(ストレスの程度の評価方法・高ストレス者の選定方法)
第11条 ストレスチェックの個人結果の評価,高ストレス者の選定は,「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」(平成27年5月厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室。以下「マニュアル」という。)に基づき行う。
(ストレスチェック結果の通知方法)
第12条 ストレスチェックの個人結果の通知は,実施事務従事者が,各職員に対して封書により通知する。
(セルフケア)
第13条 職員は,ストレスチェックの結果に基づいて,適切にストレスを軽減するためのセルフケアを行うように努めなければならない。
(結果提供に関する同意)
第14条 市は,ストレスチェックの結果を職員に通知後に,市に結果を提供することについて同意があった者については,実施者から結果の提供を受けることができる。
2 ストレスチェックを受けた職員が市に面接指導の申出を行った場合には,その申出をもってストレスチェックの結果の市への提供に同意があったものとみなす。
(ストレスチェックを受けるのに要する時間の服務の取扱い)
第15条 ストレスチェックは,勤務時間中に行う。
2 所属長は,職員が勤務時間中にストレスチェックを受けることができるよう配慮しなければならない。
(面接指導の申出方法等)
第16条 ストレスチェックの結果,面接指導を受ける必要があると判定された職員が,面接指導を希望する場合には,遅滞なく,実施事務従事者に申し出なければならない。
2 実施事務従事者は,実施者の指導により,第10条に基づく高ストレス者と選定されたものに対して,面接指導の勧奨を行う。
3 この場合において,第三者にその職員が面接指導の対象者であることが知られることがないよう配慮しなければならない。
(面接指導の実施方法)
第17条 面接指導の実施日時及び場所は,面接指導を実施する医師等の指示により,実施事務従事者が,該当する職員及び所属長に通知する。
2 面接指導の実施日時は,面接指導の申出がなされてから,遅滞なく設定する。この場合において,該当する職員に実施日時及び場所を通知する場合は,第三者にその職員が面接指導の対象者であることが知られることがないよう配慮しなければならない。
3 通知を受けた職員は,指定された日時に面接指導を受けるものとし,所属長は,職員が指定された日時に面接指導を受けることができるよう配慮しなければならない。
(面接指導結果に基づく医師の意見聴取方法)
第18条 市は,面接指導を実施した医師に対して,面接指導の終了後,遅滞なく,面接指導結果報告書兼意見書により,結果の報告及び意見の提出を求める。
(面接指導結果を踏まえた措置の実施方法)
第19条 市は,面接指導の結果,就業上の措置が必要との意見書が面接指導を実施した医師等から提出され,人事異動を含めた就業上の措置を実施する場合は,面接指導を実施した医師等の同席の下で,該当する職員に対して,就業上の措置の内容及びその理由等について説明を行う。
2 職員は,正当な理由がない限り,市が指示する就業上の措置に従わなければならない。
(面接指導を受けるのに要する時間の服務の取扱い)
第20条 面接指導を受けるのに要する時間は,潮来市職員の職務に専念する義務の特例に関する条例(昭和30年条例第14号)第2条第1項第2号の規定に基づき,職務に専念する義務を免除する。
(集計・分析の対象集団)
第21条 ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析は,原則として,部ごとの単位で行う。ただし,10人未満の部については,他の部と合算して集計・分析を行う。
(集計・分析の方法)
第22条 集団ごとの集計・分析は,マニュアルに示されている仕事のストレス判定図を用いて行う。
(集計・分析結果の利用方法)
第23条 市は,集団・分析の結果を通じて職場環境の把握に努め,必要に応じ適切な改善措置を講じる。
(ストレスチェック結果,面接指導結果の記録の保存方法)
第24条 ストレスチェック結果の記録は,ストレスチェック結果が第三者に閲覧されることの無いよう十分配慮し,実施事務従事者が人事主管課において5年間保存する。
(ストレスチェック結果の共有範囲)
第25条 市は,職員から提供されたストレスチェックの結果を人事主管課内のみで保管し,他の部署の職員には提供しないものとする。
(面接指導結果の共有範囲)
第26条 市は,面接指導を実施した医師から提供された面接指導結果報告書兼意見書(面接指導結果の記録)は,人事主管課のみで保管し,そのうち就業上の措置の内容等職務遂行上必要な情報に限定して,該当する職員の所属長に提供する。
(集団ごとの集計・分析結果の共有範囲)
第27条 市は,実施者から提供された集計・分析結果は,人事主管課で保管するとともに,部ごとの集計・分析結果については,当該部の所属長に提供する。
2 市は,部ごとの集計・分析結果とその結果に基づいて実施した措置の内容を,安全衛生委員会に報告するものとする。
(不利益な取扱いの防止)
第28条 市は,ストレスチェック対象者に関して,次に掲げる行為を行わない。
(1) ストレスチェック結果に基づき,面接指導の申出を行った職員に対して,申出を行ったことを理由として,その職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(2) 職員の同意を得て市に提供されたストレスチェック結果に基づき,ストレスチェック結果を理由として,その職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(3) ストレスチェックを受けない職員に対して,受けないことを理由として,その職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(4) ストレスチェック結果を市に提供することに同意しない職員に対して,同意しないことを理由として,当該職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(5) 医師による面接指導が必要とされたにもかかわらず,面接指導の申出を行わない職員に対して,申出を行わないことを理由として,当該職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(6) 就業上の措置を行うに当たって,医師等による面接指導を実施する,面接指導を実施した医師等から意見を聴取するなど,法及び労働安全衛生規則に定められた手順を踏まずに,その職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(7) 面接指導の結果に基づいて,就業上の措置を行うに当たって,面接指導を実施した医師等の意見と,その内容・程度が著しく異なる等医師等の意見を勘案し必要と認められる範囲内となっていないものや,労働者の実情が考慮されていないものなど,法その他の法令に定められた要件を満たさない内容で,その職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(8) その他の労働関係法令に違反する措置を講じること。
(その他)
第29条 この訓令に定めるもののほか,ストレスチェックに関して必要な事項は,別に定める。
附則
この訓令は,公表の日から施行する。
附則(令和2年3月18日訓令第2号)
この訓令は,令和2年4月1日から施行する。
附則(令和5年3月31日訓令第10号)抄
(施行期日)
第1条 この訓令は,令和5年4月1日から施行する。
(定義)
第2条 この附則において,次の各号に掲げる用語の意義は,それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 令和3年改正法 地方公務員法の一部を改正する法律(令和3年法律第63号)をいう。
(2) 暫定再任用職員 令和3年改正法附則第4条第1項若しくは第2項,第5条第1項若しくは第3項,第6条第1項若しくは第2項又は第7条第1項若しくは第3項の規定により採用された職員をいう。
(3) 定年前再任用短時間勤務職員 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第22条の4第1項又は第22条の5第1項の規定により採用された職員をいう。
(潮来市ストレスチェック実施規程の一部改正に伴う経過措置)
第6条 暫定再任用職員は,定年前再任用短時間勤務職員とみなして,第8条の規定による改正後の潮来市ストレスチェック実施規程の規定を適用する。