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市長室

市長所信表明(R3.3.2議会)

令和3年度 市長所信表明

 令和3年 第1回 潮来市議会定例会の開会にあたり、提出させていただいております議案等の説明に先立ち市政運営に関する私の所信の一端を申し上げます。議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 新型コロナウイルス感染症が長期化し、年明け以降も緊急事態下の生活が続いております。潮来市における昨日までの感染者は、72人にのぼっており、改めて、現在も療養されている皆さまの1日も早いご回復をお祈りしております。
 大切な人を守るため市民の皆さまに冷静な行動や活動自粛など感染防止に努めていただいておりますことに、心から御礼と感謝を申し上げます。

 この新型コロナウイルス感染症に私たちは多くのことを教えられました。
 それは、私たちの社会が思っていたよりも脆弱で他者を思いやり協力し合うことで、お互いを守り合い、強くなれるということです。
 そして、大切な人を守りたいという皆さまの気持ちや行動が豊かなまちづくりにつながります。今後は、新しい生活様式の定着により地域で過ごす時間が増えてくると思います。自分のまちの歴史や文化などに目を向ける時間が創出され、地域の新たな発見につながります。そうした日常を過ごすことで、まちへの愛着と誇りが醸成されていくものと期待しております。
 社会が新型コロナウイルスに打ち勝ったとしても、危機は私たちの水面下に存在しております。今後もあらゆる手法を活用し健康で安全・安心なまちづくりに全力で取り組んでまいります。 

 東日本大震災後10年を迎え、そして潮来町と牛堀町が合併し潮来市が誕生して20周年と今年は、大きな節目の年を迎えます。
 また、春には、長い歴史に幕を下ろす大生原小学校と延方小学校の統合が行われ、昨年中止としました水郷潮来あやめまつりが第70回を迎えます。

 このような中で、少子高齢化や人口減少が課題ではありますが、昨年度策定いたしました第2期潮来市まち・ひと・しごと創生総合戦略をもとに、市の多様な人材が活躍でき、Society 5.0やSDGsなどの新たな時代の流れを活用する考え方のもと、「雇用創出」をはじめ「重点道の駅整備」・「関係人口の創出・拡大」や「結婚・出産・子育て支援」・「日本一の水路のまち」などの施策を展開し本市の持続可能な未来に継承するまちづくりを推進していきたいと考えております。

 

 令和3年度予算について

 令和3年度当初予算案の全会計規模は234億2千947万円、対前年度比3.0%増となっております。そのうち一般会計については134億1千600万円、対前年度比2.5%増であります。

 予算編成に当たりまして、引続き、潮来市まち・ひと・しごと創生総合戦略等を優先的な課題と位置づけたうえで、新型コロナウイルスワクチン接種体制など新型コロナウイルス感染症対策を踏まえ、少子高齢化対策や子育て支援の充実をはじめ、健康づくりに関する支援事業、移住・定住の促進、前川運動公園整備事業、バスターミナル駐車場の整備事業、南幹線用水路護岸の災害復旧工事、東京オリンピック・パラリンピック事前キャンプ受入などに重点を置いた予算編成となっております。

 

 令和3年度の主な事業等について

○市民協働政策

 新たな取り組みとしまして、潮来市市制施行20周年を迎えます。記念式典や市政施行20周年に関連する事業開催など、市民の皆さまとともに市制施行20周年が実感できる取り組みを図ってまいります。

 また、昨年度に引き続き、筑波大学・潮来高校と市民の皆さまによる本市の現況や課題などを共有し、新たなまちづくりの視点での実践事業として、地域連携事業を進めてまいります。さらに、移住定住促進事業では、移住体験ツアー・移住相談ファアへ参加するなど、就労支援サイトの活用など多角的に、移住定住促進に向けて取り組んでまいります。

 次に、令和元年度から進めてまいりました、第2期潮来市男女共同参画基本計画が令和2年度末に策定されます。この計画は、男女共同参画社会基本法をはじめ、DV防止法及び女性活躍推進法の3法を踏まえた基本計画となっており、計画の基本理念である、「性別ではなく、その人らしい生き方ができるまちづくり」の実現に向け、進めてまいります。


○保健・医療・福祉政策

 新型コロナウイルス感染症が市民生活や経済活動に甚大な影響等を与えている状況にあります。本市におきましても、新型コロナウイルスワクチンを速やかに市民の皆さまが接種できるよう体制を整え着実に進めてまいります。

 また、子育て応援サポ―ト事業として、妊娠期から子育て世代まで切れ目のない子育て支援とし、妊娠届出時に授乳服や1歳児育児相談時に絵本、小学校入学児童へのランドセルの贈呈を引き続き実施してまいります。

 各種健診事業につきましては、市民の皆さまの健康維持・健康寿命の延伸・病気の早期発見等につなげるため、健康増進法に基づく、がん検診や各種検診を行い、保健事業の充実や市民の健康づくりの支援に取り組み、新型コロナウイルス感染症予防対策として、予約制による集団検診の実施を行います。


○行財政政策

 行財政につきましては、人口減少・高齢化をはじめ、新型コロナウイルス感染症による経済活動の落ち込みなどにより税収等の減少が予想されるなか、公共施設の長寿命化や行政サービスを維持するため、より一層の効率的かつ効果的な行政サービスの提供を行うとともに、コンパクトな行財政運営等を図ってまいります。

 次に、地場産業の活性化と自主財源の確保に向けて取り組んでいる「ふるさと納税」については、コロナ禍においても寄附金額の伸びもみられることから、今後も、新たな特産品などの掘り起こしや本市の魅力を積極的に発信するなど、自主財源の確保に取り組んでまいります。

 次に、マイナンバーカードの普及促進事業でございます。本市の交付枚数は、国及び茨城県の平均を上回っており、マイナンバーカードについては、身分証明書の活用をはじめ、コンビニエンスストアでの住民票・印鑑証明書等の取得や、本市図書館での蔵書等を借りる際の図書カードとしての利用もされており、今後は、健康保険証としての活用も見込まれております。

 引き続き、マイナンバーカードの普及促進に向け、専用窓口を設けるなど推進を図ってまいります。


○教育・文化政策

 潮来市の未来を担う子供たちが、社会の中でたくましく成長できるよう主体的・対話的で深い学びの教育を推進し、郷土愛の醸成を図るため、潮来らしさを取り入れた特色ある教育の推進が必要であります。

 令和3年度においては、茨城県からの派遣の指導主事1名を増員し、学校教育指導室を3名体制として、幼児教育から学校教育への切れ目のない教育の推進やICT教育の推進、学習指導等の更なる充実に取り組みます。

 次に、学校統合に伴い大生原地区児童の通学手段として、児童送迎バスの運行を実施するとともに、市内小学校スクールバス等の利用料を1人あたり月額3,000円から1,000円に引き下げ、保護者の皆さまの負担軽減を図ります。

 また、令和2年度に引き続き、GIGAスクール構想に基づき整備した児童生徒1人1台端末等の有効活用し、学習活動の充実を図ってまいります。

 昨年度、新型コロナウイルス感染症拡大により1年延長された東京オリンピック・パラリンピックに向け、スウェーデンのボート競技・カヌー競技をはじめ、ベルギーなどのカヌー競技の事前キャンプの受け入れ体制を整え、市民とともに機運醸成や交流事業に取組んでまいります。


○産業振興政策

 特産物振興事業として、まこもの栽培面積の拡大を目指し、まこも生産に取り組む農業者に対し、耕作放棄地再生整備、まこも苗などのまこも栽培に係る費用の一部助成や、販売額に対する上乗せ補助など安定的な生産体制を図る取り組みを行います。

 また、観光関連推進交付金事業として地方創生推進交付金事業となる「水郷潮来サプリメント計画~SDGsなあやめ園を目指して~」の各種事業により水郷潮来あやめ園の通年化や訪れた方々の滞在時間等の延長を図ります。

 ナショナルサイクルルートである「つくば霞ケ浦りんりんロード」を活用し、広域レンタサイクルを含め、つくば霞ケ浦りんりんロード構成自治体等と連携し、サイクリング環境整備等を行い、交流人口の増加を目指してまいります。

 
○生活環境政策

 高齢者世帯など、何らかの事情により集積場所までゴミ出しすることのできない高齢者等に対し、ゴミ等を無料で戸別収集することにより、高齢者等が住み慣れた地域において自立した生活ができるよう支援を図ってまいります。

 また、市指定の可燃ごみ袋を買い物袋として利用できるようデザインを潮来市PRキャラクター「あやめ」にリニューアルします。

 市民の皆さまの安心安全なまちづくりのため、消防車両の更新や新基準の消防防火衣の更新を進め,消防機庫や防火用水等の消防施設等の充実を図り、防犯等に関する意識醸成をはじめ、防犯灯の管理、防犯関係団体の支援等に取り組みます。

 
土地利用・基盤整備政策

 前川運動公園整備事業につきましては、前川運動公園内の多目的グラウンドを通年利用可能にすべく人工芝化と関連施設等の整備として、防球ネット・観客席・クラブハウス等の整備を行い、利用者が快適にスポーツできる環境整備に取り組みます。

 一昨年度から再整備を進めている「水郷潮来バスターミナル」においては、待合所の新築、既存シェルターの撤去・新設等を行います。

 また、道の駅いたこ及び水郷潮来バスターミナル周辺整備事業としまして、「道の駅」と「水郷潮来バスターミナル」の相互連携による拠点整備の強化や交通結節点と地域交流拠点の一括活用に向けた自動運転サービスの社会実験に取り組みます。

 地域公共交通につきましては、現在、鹿嶋市・行方市と連携し広域路線バスの利便性の向上を図りながら地域公共交通の維持・確保に努めるとともに、次期計画となる「潮来市地域公共交通計画」の策定を進めます。

 次に、日本一の水路のまちを目指すため、関係機関と連携し、南幹線用水路護岸の早期復旧に向け工事を進めてまいります。

 続きまして、水道配水管等整備事業につきましては、水道事業ビジョンに基づき、令和5年度からの県水全量受水に対応するため施設整備を進めてまいります。

 次に、公共下水道管路整備事業とし、生活排水の適正な処理のため、新宮・水原地区の公共下水道の整備を重点的に進め、また、公共下水道接続制度を活用し、水洗化率の向上を図ってまいります。

 

 以上、市政運営に対する、私の所信の一端と令和3年度予算・主要事業の概要などについて述べさせていただきました。

 終わりに、まちづくりに当たりまして「住みたいまち潮来」「魅力あるまちづくり」の実現のために、議員各位並びに市民の皆さまと議論を重ね皆さまの声に耳を傾け、対話と協調による、市政運営に取組んでまいりますので、引続きご支援とご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは秘書課です。

潮来市役所 本庁舎 2階 〒311-2493 茨城県潮来市辻626

電話番号:0299-63-1111(代) ファクス番号:0299-80-1100(代)

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