○農地保有合理化法人又は農地利用集積円滑化団体が実施する農地売買等事業による農地又は採草放牧地の権利移動の届出に係る事務処理規程

平成4年5月8日

農委訓令第1号

(趣旨)

第1条 この訓令は,農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号)第4条第2項に規定する農地保有合理化法人(以下「農地保有合理化法人」という。)又は同法第11条の12に規定する農地利用集積円滑化団体(以下「農地利用集積円滑化団体」という。)が同項第1号に規定する「農地売買等事業」を実施する際,農地法(昭和27年法律第229号。以下「法」という。)第3条第1項第13号の規定に基づいて行う届出(以下「届出」という。)に係る事務処理に関し必要な事項を定める。

(平22農委訓令1・一部改正)

(準則)

第2条 届出の手続及び処理は,農林水産省事務次官通達「農地法の一部改正について」(平成5年8月2日5構改B第852号),農林省農地局長通達「農地法関係事務処理要領(既墾地の部)その(一)について」(昭和27年11月25日27地局第3707号)及び茨城県農地局長通知「農地売買等事業の実施による農地又は採草放牧地の権利移動の届出手続について」(平成6年3月17日農管第559号)に準拠する。

(届出の手続)

第3条 届出の手続は,次による。

(1) 提出書類

届出をしようとする者に対しては,「農地法第3条第1項第13号の規定による農地等の権利移動届出書」(様式第1号)(以下「届出書」という。)により提出させるものとする。

(2) 届出者

届出書は,農地又は採草放牧地(以下「農地等」という。)について権利を取得しようとする者(届出者)と,その権利を譲渡しようとする者が連署する。ただし,その権利の設定,移転が競売,公売若しくは遺贈その他の単独行為又は確定判決,裁判上の和解,請求の認諾,民事調停法(昭和26年法律第222号)による調停の成立,家事審判法(昭和22年法律第152号)による調停の成立又は審判の確定による場合には,権利を取得しようとする者の単独申請でよい。

(3) 届出書記載事項

 届出書の記1については,法人の場合にあっては名称,代表者の氏名,主たる業務の内容及び主たる事務所の所在地を記載させるものとする。ただし,その法人が市町村,農業協同組合及び農地保有合理化法人にあっては,主たる業務の内容は,記載しなくてもよい。

 届出書の記2については,土地登記簿上の所有名義人と現在の所有者が異なるときは,備考欄に土地登記簿上の所有者を記入させるものとする。

 届出書の記3については,特に農地保有合理化法人が行うその農地等の売渡し,交換又は貸付けに関する計画を明らかにさせるものとする。

(4) 添付書類

届出書には,次の書類を添付するものとする。

 農地等の登記事項証明書(全部事項証明書)

 土地登記簿上の所有名義人と現在の所有者が異なるときは,真正な所有者であることを証する書面

 農地保有合理化事業実施規程又は農地利用集積円滑化事業規程の写し(同一の農業委員会の区域内の農地等についての権利を取得する場合で,前に提出した届出書に添付した農地保有合理化事業実施規程又は農地利用集積円滑化事業規程の内容に変更がないときは(元号) 年 月 日付け 届出書に添付したものと同一である旨記載して,その添付を省略することができる)

 第3条第2号のただし書に該当し,単独で届出をする場合には,ただし書に該当することを証する書面

 小作地等について,その使用及び収益を目的とする権利の譲渡又は転貸をしようとする場合には,当該小作地等の所有者の承諾書

 小作料を定額の金銭以外のもので支払い,又は受領する旨を定める場合には,農地法施行規則(昭和27年農林省令第79号)第14条の3第1項の規定に基づく承認申請書の提出年月日を記載した書面

 その他必要な書類

(平22農委訓令1・一部改正)

(届出の処理)

第4条 届出書の提出があったときは,次により処理する。

(1) 届出書の受付

届出書の提出があったときは,「農地法第3条(農地保有合理化法人又は農地利用集積円滑化団体分)届出整理簿」(以下「届出整理簿」という。)(様式第2号)に登載し,届出書に受付日付印を押印して,受付日を明らかにする。また,届出者に対し届出が適法に受理されるまでは,届出の効力が発生しないことを十分に説明し,受理通知書の交付があるまでは,事実上権利取得が行われたと等しい行為が行われることのないよう指導する。

(2) 届出の受理,不受理

届出書を受け付けた場合には,速やかに形式上の審査を行って適法なものは受理とし,適法でないものは不受理として,その旨を届出者に通知する。

受理通知は「受理通知(奥書き用)(様式第3号)により,不受理通知は「不受理通知書」(様式第4号)によりそれぞれ行うものとする。また,処理の結果は「届出整理簿」に所要事項を記載し,保管する。

なお,届出を適法でないとして不受理とすることができる場合とは例えば,次に掲げるような場合である。

 届出に係る農地等の権利取得が,農地保有合理化法人又は農地利用集積円滑化団体による農地売買等事業の実施によって行われるものでない場合

 権利を設定し,又は移転しようとする者が届出に係る農地等につきなんらの権原も有していない場合

 届出書に添付すべき書類の添付がない場合

(平22農委訓令1・一部改正)

(専決処理)

第5条 届出の受理,不受理の決定等届出に係る事務の処理については,次に掲げる場合を除いて事務局長の専決により処理するものとする。専決により処理したときは,当該事案について直近の総会又は農地部会に報告する。

ア 届出に係る農地等の利用関係について現に紛争が生じている場合

イ その他,アに準ずる場合

(留意事項)

第6条 届出の処理に当たっては,次のことに留意する。

(1) 専決処理を行わない場合の処理

専決処理を行わない場合は,届出書の到達があった日から40日以内に受理又は不受理の通知書が必ず届出者に到達するように事務処理を行うものとする。なお,このような事案については,その処理に若干の日時を要する旨を届出者に通知する。

(2) その他

農地売買等事業の実施によってする農地等の権利の取得については,適法な届出が行われてはじめて法第3条第1項の許可を受けることを要しないこととなるのであるから,適法な届出を行わず,農地等について売買契約等を締結し,かつ,その農地等を農地保有合理化法人又は農地利用集積円滑化団体に引き渡す等,権利の設定又は移転の効力が生じないまま,事実上その効力を生じた場合に行われると等しい行為が行われた場合は,法第3条の規定に違反し,権利の取得の効力を生じないことはもちろん,法第64条の適用がある。

また,同事業の実施により,農業用施設の用に供することを目的に農地等を取得する場合には,法第5条第1項の許可を受ける必要がある。

(平22農委訓令1・一部改正)

この訓令は,平成7年4月1日から施行する。

(平成22年5月25日農委訓令第1号)

この訓令は,平成22年6月1日から施行する。

(平22農委訓令1・一部改正)

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(平22農委訓令1・一部改正)

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(平22農委訓令1・一部改正)

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農地保有合理化法人又は農地利用集積円滑化団体が実施する農地売買等事業による農地又は採草放…

平成4年5月8日 農業委員会訓令第1号

(平成22年6月1日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第1章 農業委員会
沿革情報
平成4年5月8日 農業委員会訓令第1号
平成22年5月25日 農業委員会訓令第1号